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自衛隊の災害派遣要請を自治体トップが断るのは何故なのか? [政治]

北海道旭川市へ自衛隊が災害派遣として看護官が派遣されたとの報道があった。

この災害派遣に至るまでにずいぶん時間がかかっている。

最初に旭川市にある病院でクラスターが発生。

病院では市や保健所に患者の転院などを要請したが、時間がかかり結果としてクラスターを招いたと批判。職員にも感染が広がったことで、市長に対し、自衛隊への災害派遣要請をしたが、即座に却下されたとホームページ上に理事長名で文章を公開した。
旭川市は全力で対応していると反論していた。
もちろんこういう状況で病院のフォローが間に合わないことは起きてしまう。市が全力で対応していると言うことも否定する要素はない。
ただ全力で対応しているにも関わらず支援が間に合っていない状況も明らかな状態で、自衛隊への支援を却下するというのが理解出来ない。

もちろん災害派遣要請は北海道がするもので、旭川市が直接できるものではない。
旭川市は道と協議の上、要請を見送ったという。
だがその後さらに感染拡大が拡がり、道の側から市に対し派遣の必要性を尋ねたところ、市は断ったという。
ここまで追い込まれておきながら、派遣要請をしないのは何故なのか?
結局さらに状況が悪化し、結局派遣要請をすることになっている。
派遣要請を迅速にしていればここまで悪化していなかったのではないか?
市は全力で対応していると言いながら、現場の状況を把握していなかったのだろうか?

コロナ関連ではないが、似たようなケースが埼玉県でもあった。
数年前の大雪で記録的な積雪を記録した秩父市で、市が件に対し自衛隊の災害派遣要請を申し入れたとこと、県は県による支援で間に合うとして、災害派遣要請をしなかったことがある。
このときも現場である市が支援の必要性を訴えたのに、現場を知らない県が要請を断っている。
結局支援は間に合わず、遅れて自衛隊に災害派遣要請をしている。
その遅れの分だけ市は被害を受け続けたことになる。

市と県の違いはあるが、どちらも現場を見ていない人が、現場の支援要請を断っているという状況は同じだ。
自衛隊に災害派遣要請をすることは、自治体首長としての能力不足を指摘されたような気分になるのだろうか? メンツが潰れるとでも考えているのだろうか?
軽々しく災害派遣要請をするものではないが、必要なときは躊躇せずに要請をしなければ、被害を受けるのは市民だ。
そして遅れから市民に被害が出れば、その支援を送らせた首長の対応不備として指摘されるのは間違いない。

首長たちが市民よりも自身のメンツを気にしていると思うのは考えすぎだろうか?

ただ今回の新型コロナウィルスの感染拡大はかなり酷い状況に見える。
自衛隊に災害派遣要請をしても、自衛隊も対応しきれなくなる事態が近づいている気がしてならない。



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