五輪開催可否は国内の感染状況だけ見ていればいいわけではない

新型コロナウィルスのために緊急事態宣言が続いている中、オリンピックの開催可否についての話題が多くなっている。

様々な議論、意見があるが、開催派の意見で良く見るのは日本国内の感染状況の話だ。
海外の状況から見れば、日本の状況はそよ風だと言って炎上して辞任した方もいた。
この考え方には欠けている視点がある。

オリンピックは国際大会であって世界中から人が集まるということ。
世界中から人が集まれば、世界中からコロナが入ってくる可能性が高い。
これによって日本国内で感染が広まる可能性はよく指摘されているが、このコロナを選手や関係者達が自国に持ち帰ることになって、世界中に感染を拡大させる恐れがあるということに開催派は目をつぶっているように感じる。
ワクチン接種が進んでいる国もあれば、進んでいない国もある。
選手がワクチンを接種したとしても感染の可能性はなくならない。
そしてワクチン接種が進んでいない国にコロナを持ち帰ることがあれば大変なことになる。
日本国内で感染状況が落ち着いていればいいという問題ではないのだ。
ただでさえ落ち着いているわけでもないというのに…

現在水際対策が重要だといっているが、その水際対策が完全に機能していないから、いまだにいろいろな変異ウィルスが入ってきているのが現状だ。
さらにオリンピックの関係者には隔離処置が特例で緩和されるという。
各国要人に対する訪問者数の制限も設けたものの、各国の反発にあって緩和する。

このような状況で水際対策が完全に機能するとはとても思えない。
オリンピックを開催したせいで、世界中に感染を拡大しかねないことを軽視しているのではないだろうか？

なんとしても開催したいという政府は、世界中に感染拡大させた責任を取る覚悟があるのだろうか？

IOCは選手達に、オリンピックに出場してコロナに感染しても、IOCの責任は問わないという誓約書を書かせるという話も聞いたが…
どうしてもやるというのなら、日本政府も書かせた方がいいのでは？
そんな権限は無いと思うが…