聖火リレー撮影動画「アップ禁止」と撤回されたことがトレンドになる怖さ

3/28 22時現在ツイッターのトレンドに「アップ禁止」という言葉が上がっている。

今、東京オリンピック開催に向けて聖火リレーが行われているが、その様子を撮影した動画や画像を一般人がSNSに「アップ禁止」という情報が拡散されている。

このトレンドを表示してツイート見てみると、新聞社の記事のリンクが貼られている。
そのニュースはこちら
聖火リレー撮影動画、一般人はＳＮＳへのアップ禁止

本当に禁止なら驚くべき事だし、IOCの権利濫用だと思う。
実際にかなりの批判が出たようだ。
だが良く見るとこの記事は[2020年2月28日16時49分]に更新された記事だということがわかる。
つまり去年の記事だ。
そして調べてみると、直後に組織委員会は「理解が不正確で事実と異なっていた」として謝罪して撤回。国際オリンピック委員会（IOC）も個人のSNS利用には問題ないことを強調したようだ。

詳しくは弁護士ドットコムの記事に書かれている。
聖火リレー動画「SNSに投稿禁止」からOKに　公道の撮影ルール、福井健策弁護士に聞いた

この記事も去年の3月のものだ。
つまりとっくに解決済みのことなのだ。

しかし私自身は当時このニュースについては全然知らなかったこともあって、今日ツイッターのトレンドを見て、禁止するのはおかしいだろ！と思ってしまった。
少し情報を追ったおかげで、既に解決済みの問題だということがわかったが、ツイッター上では現在でも怒りの声が投稿されている。

実際に新聞社の記事として表示されているだけに完全にガセというわけでもなく、更新日時を確認せずにそのまま信じてしまうのだろう。
そしてその批判のツイートを見た他の人が、また怒りのツイートをしてどんどん拡散されていく様子がよくわかる。

こうした現象はSNSでは日常茶飯事と言っていいくらいよく起きていると思う。
自分が発信する情報について慎重にならないと、誤情報で世間を混乱させてしまう側になってしまう。
SNSの怖さについて改めて認識させられた…
SNS運営側もこうした誤情報拡散のもととなりやすいトレンドの表示方法のあり方を検討し直した方がいいのではないだろうか？

2回目の緊急事態宣言。必要な危機感が薄れ、必要ない危機感が強くなっている。

新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、2回目の緊急事態宣言が発令された。

前回の緊急事態宣言の時は、市民の間でも危機感が強く感じられ、外出する人がかなり減った。
しかし今回は外出する人がほとんど減っていない状況だ。

マスコミの報道だけでなく、自分自身がスーパーに買い物に行ったときにも実感している。
前回の緊急事態宣言の時は、買い物に来ている客の数も少なかったし、来ている客も1人で来ている客がほとんどだった。
しかし今回は数も多いし、家族総出で買い物に来ている客も非常に多くなっている。
なかには知り合いと偶然顔を合わせ、そこで長話を始める人も多い。
通路をふさいで立ち話をしているのはコロナ関係なく迷惑な行為だが、この緊急事態宣言下で堂々とやっている姿を見ると本当に危機感が無いんだなと強く感じる。

一方で危機感が無駄に強くなっている場面もある。
飲食によってコロナが感染するというのは正しくもあるが、正しくもない。
複数人で会食すると、感染する可能性が高くなるのであって、1人で無言で食べている分には感染する可能性は低い。
政府が飲食店に営業時間短縮を求めたせいなのか、飲食そのものが危険と考える人が非常に多いのが気になる。
20時前であっても複数人での会食は控えた方がいいが、本来20時以降であっても1人であれば危険は少ないはずなのだが…
政府の情報発信の不足なのではないかと思う。
もっとも首相は始め、多くの国会議員が進んで会食していた状況を思うと、情報発信出来ていたとしても信用されなかったろうが…

医療従事者の発信する危機感と政府の発信する危機感にずれが大きいうちは、感染拡大はおさまらないと思う。
一時的に低くなることはあっても、この危機感の共有が出来ないうちは何度でも再発する。

ワクチンへの期待も高まっているが、いまだに新型コロナについてのはっきりわかっていることは少ない。
例えば、後遺症が数ヶ月経っても治まらない人がいるなど、いまだにコロナの全貌はつかめていない。
その状態でワクチンに過剰に期待するのは危ういのではないかと思う。

情報が錯綜していて何に警戒するべきかよくわかっていない国民が非常に多い状態だ。
何しろ国会議員すらよくわかっていなさそうなのだから…

警戒するべき事を正確に伝えれば、感染を防止しながら経済を回すことは可能だと思う。
専門家のさらなる研究、検証、そして正確な情報発信が絶対に必要なのだが、なんとも頼りない政府だ…