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大阪市立中学校校長の「2人出産が仕事より価値」発言。「産まない」のではなく「産めない」実情をわかっていない人の言葉。 [社会]

「女性は子供2人以上産むこと大切」全校集会で中学校長 大阪市教委が処分検討

「2人出産が仕事より価値」発言全文 学校HPに一時掲載 校長「誤解招かないよう掲載」
いずれも産経新聞記事へのリンク

大阪市立中学校の校長の発言が、女性蔑視だとか、新聞の悪意ある編集だとかいろいろ話題になっているが、校長の言っていることは正論だとは思う。女性蔑視だとか女性を子供を産む機械みたいなことはまったく思っていない、ただ熱い人なんじゃないかと思う。
ただ正論を言ったからといって受け入れられるかというと受け入れられないだろう。

今の女性達がなぜ子供を産みたくないのかといえば、いろいろな理由はあるだろうけど、子供を育てにくい社会だからというのが大きな理由の一つだと思う。
キャリア志向の女性が増えたともいわれるが、それも経済的な自立が必要とされる時代の反映ではないだろうか。

子育ては核家族化、地域社会との繋がりの薄さから母親が孤独になりがちだし、保育園はなかなか空きがないし、教育にも莫大な金がかかる。

こうした現状をそのままにしておいて、「子供を産まないと日本の将来がない。だから子供を産みなさい」と言われて、女性が「日本のためなら仕方がない。とても困難な環境だけど日本のために頑張って子供を産んで育てましょう」なんて言うわけがない。

政府の少子化対策にしても同じ事。
保育士が足りないから、資格がなくても保育できるようにするとか場当たり的な発想しか出来ていない。

重要なのは「女性に子供を産んでもらう」のではなく、女性が「子供を産みたい」と思える社会を作ることだろう。
ぶっちゃけどうしたら「子供を産みたい」と思える社会が作れるかはとてもたくさんの課題があるし、どこから手を着けていいのかわからない状態かもしれない。
だからといって場当たり的な政策や、正論を女性に押しつけるだけでは解決しないのは火を見るよりも明らかだ。
政府にしろ自治体にしろ、市民団体だろうが教育機関だろうが協力して腰を据えて取り組んでいかなければならない。

もちろん一朝一夕に出来るものではないし、今進めている、または検討している少子化対策も平行して進めていかなければならないが、女性が「子供を産みたい」と考えられるようにならなければ、さらなる少子化は避けられないだろう。
そして女性だけでなく男性も同じく「子供がほしい」と思えるようにしなければならない。

しかしながら他人の足を引っ張ることしか考えない今の国会議員達がそういったことを考えているのかどうか疑問に思わざるを得ない。





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